2014年7月18日金曜日

「香魚」を食す



この時期の魚といえば、海では「鱧」、川では「鮎」。

鮎の本当の美味しさを知ったのは、25~6歳の頃。
まだ会社員だった頃、赴任先の新潟県で知り合いのシェフに連れて行って貰った
県の北部、村上市近くの三面川の鮎だった。

釣りといっても友釣りなんて高尚な釣りは出来るわけがなく
糸の先に針をたくさんつけて川底を引いてくる「引っ掛け釣り」
おそらく現在は禁止の漁法だと思うが、そのころは地元の人間だということで、
なんとなく許してもらえたような気がする。

天然鮎がたくさんいる川はとても良い香りがする。
鮎は「香魚」ともいいますが、他のマス、サケ科以外の
川魚にあるような生臭さが無い。
どんな香りかご存知ですか?

「西瓜」の香りがします。
川全体がスイカの香りに包まれているといったら大袈裟かもしれないが
本当にスイカ。。。。
川底のコケの匂いなのだが、鮎は一定の大きさになると石についたコケを食む。
コケしか食べないため、鮎の体はコケ(スイカ)の香りがするのです。
獲ったばかりの鮎を河原で焼いてもらい食べたがそれは本当に美味しかった。

こちらは京都・由良川の天然鮎。綺麗に串を打たれてます。
昔の鮎の記憶ほど香りは強くないが、それでも「スイカ」の香り。
この日はお施主様の「E 」さんご夫妻と鮎を炭で焼いて食しました。




























焼上がった鮎を頭からがぶりといってください、
一口食べたら、この酒を飲んでみてくださいと
亭主から渡されたぬるめの燗をした純米吟醸「瑞冠」山廃仕込み。。。
といっても私はお猪口1杯で充分。。にわか飲兵衛になってました。
































鮎の骨酒みたいな香ばしさです。
そしてもう一つ出されたのが、鮎の「うるか」に
熟成させた鮎の卵。。下には山芋の短冊。
この「うるか」も酒飲みには堪えられんでしょうね。。
雑味のないうるかが素晴らしかったです。














この時期だけの味わいですね。。
(西天満 松弥にて)

鮎は川の鰯とも例えられるそうですが、
鱗が小さくて姿も何処となく似ているからでしょうか。。。
前日、敦賀の「Tさん」ご夫妻とランチした
ユニッソン・デ・クールの鰯のサラダ仕立ても
とても美味しかったです。
彩がよいのでアップしておきます。

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