2014年4月15日火曜日

上棟の日



晴天の昨日、京都左京区で工事中の
「新たな京都時間の佇まい」は上棟式でした。
棟上そのものはだいぶ前に終わっていたのですが
1、2階の床組みが完了して、安定した場所が出来てから
式を執り行うことにしていました。














大将軍神社の神主様の艶と張りのある声で
祝詞をあげて頂き、神聖な気持ちになりました。

「新たな京都時間の佇まい」では古いものと
新しいものを組み合わせ、あらたな存在感を生み出したいと
考えてデザインをしております。

奥へ長い敷地は京都らしいですし、そこに切妻屋根をかければ
それ相応の豊かな立体的な空間が生まれます。
ここではとてもスタイリッシュな空間を計画していますが、
懐の深い空間のリビング上空を南北に縦断する
空中歩廊をかけてあり、吹き抜け空間のスケール感を
強調するように考えています。
その歩廊の向こう側には、そぎ落とされた素材だけで構成した中庭があり、
大開口のガラス窓がリビングと中庭を一体化するよう計画されています。


















南側中央部分がアプローチ、玄関となるのですが
そこは町屋の風情のような通り土間的玄関・アプローチがあり、
上空を見上げるとトップまで吹き抜けています。

この彫刻刀で切り取ったような空間はアプローチの採光、換気等の
スペースでもあるのですが、冬至の南中線上の太陽光線を
リビング上に導く大事な役割を担っています。
丁度真ん中辺りに空いている開口には1枚ガラスが取り付けられ
サンルームのようになっている2階のフリースペースから
光は直進しダイニングあたりまで侵入してくることを
想定しています。


















残り5ヶ月ほどかけて、この住まいは完成しますが
ご主人の住まいに対する強い拘りもあり、
まだまだ気を抜くことができません。
施主と設計者が良い意味で対峙しながら
もっと高みを目指しています。
CGで完成予想はあらかたわかっていますが、
旧家屋にあった歴史を繫ぐもの達が
完成後にどんな働きをしてくれるのか
非常に楽しみです。

0 件のコメント:

コメントを投稿