2014年1月14日火曜日

きのくに線 椿駅



連休最後の日、新たに計画している住まいの敷地や周辺環境を
もう一度調査し、イメージしているデザインとの整合性を確認するため
和歌山県 JRきのくに線 「 椿 」 駅に降り立った。
椿は集落から少し離れた海岸沿いに「椿温泉」があり、
高層のリゾートマンションや幾つかの旅館などもある。
現在はあまり活気があるとは言い難いが、温泉街から少し離れた場所にある
建築家「竹原義二」氏  設計の「海椿 葉山」は多くの建築家も
訪れるようで、予約が取りにくいようだ。














椿駅は駅舎がポツンとあるだけで、 周辺は全く何もない無人駅。
ここから海辺にある集落まで15分ほど小さな川沿いに歩いて行く。
この辺りは駅から海辺まで谷間になっているため、
海風が一年中吹き荒れる。
特に冬場はハンパじゃない冷たい風が、駅を降りた瞬間から
身体中に突き刺さる。
施主から、「しっかりと防寒対策をしてから来てください」と念押しをされる。
だから今日は「ヒートテック下着を上下身につけ、
その上コート下にはライトダウンまで着込み防寒対策バッチし。














70戸程の小さな集落は河口付近に密集している。
どこの漁村にもあるような、強い海風を避けるためか
迷路のような曲がりくねった細い道があちらこちらに続いていて、
ちょっとドキドキしながら路地を歩いてみる。














目の前が急に明るくなり、先程の川に出た。
川面に水飛沫がたち、小さな鳥が飛び立った。
対岸にその鳥は羽を休めたが、よく見ると羽がブルー、
お腹がオレンジ色をしている。
すぐに「カワセミ」とわかった。
カメラを向けると気配を感じ直ぐに何処かへ飛び立ってしまったが、
ちかくにもう1羽似たような鳥がいた。番いなんだろうか。
こちらはカメラを構えても逃げようとしない。
人里にいるカワセミだから人慣れしているのだろうか?
撮影した後、画像をよく見てみると嘴が短く、足も黒っぽい。
カワセミは足は大抵がオレンジ色なので違う鳥なのかも知れないと
野鳥図鑑で調べてみた。
案の定、「イソヒヨドリ」という鳥だった。
しかし、美しい鳥だ。

建築とは直接関係ないものの、この鳥達を発見出来たことで
新しいヒントを掴んだような気がした。
この集落も漁港も自然の風景も特別に目立つものはないが
穏やかな風景があることはナチュラルな創造が出来ることでもあり
人々の生活の傍らに自然が存在することを宝物として
住まいの設計に弾みがついたような気がした。




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