2012年4月26日木曜日

料理写真


定期的に食事に行く料理店があります。
そのお店は僕が行きたい日を予約をするのではなく
お店が僕に来て欲しい日を決めています。

だから、毎回いついつの何時に来て下さいと
亭主より連絡があります。
僕も何のためらいもなく、指定された日時に伺うことにしてます。

その料理店は店名の看板も出してません。
営業してるのかそうでないのかわからないお店です。
















彼の料理を食べることが出来る人は限られています。
一日一組ないし二組しか接客しません。
それ以上はモチベーションが持続出来ないんだそうです。

料理を味わうことも勿論ですが、それ以上に彼の料理を
写真を使って記録することに僕は専念しています。
とりあえず1年間彼の料理を追いかけています。

僕の仕事である建築は余程でない限り存在が無くなる事は
ありませんが、料理は食べてしまえば味覚の記憶としてしか
残りません。

自分の中では記憶として残っているけど、今まで作ってきたものが
記録として保存されていないから、料理の写真を撮って欲しいと
亭主から頼まれました。
「僕は写真家ではないので上手な写真は撮れないよ」と答えたのですが
「自分の料理は食べる人にどのように見えているのか知りたいから
お客さんである山口さんがいいんだ」と彼は言います。





























だから美味しそうと感じたままの食材や料理の写真を撮っています。
彼は僕と同じ建築家の匂いがぷんぷんしますが、
生粋の料理を極めようとしている職人に間違いありません。
だからそんな彼や彼の料理を好きなお客は大勢います。
僕もその一人ですし、彼の料理を食べた友人達はみな
彼のファンになります。

西天満にある「松弥」という小さなお店です。

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