2012年4月25日水曜日

淡い光



昨日は引渡しに近づいた「海に背を向ける家」の打合せ。
内装のほとんどをイギリス産の自然塗料で仕上ています。

もう間もなく内部は完成しますが、その穏やかな色合いを生かすため
室内のあちらこちらからスリット状の自然光を取り入れ、
淡い光が作る陰影が空間に優しい表情を与えてくれるよう配慮しました。

例えば写真のスリットはリビング天井と壁との境に設けました。
天井部分から隣家の建物を見せずに光だけを取り込みたかったからです。
そのスリットは壁の端部にも作ってあり、ウォームグレーの塗装壁を
より際立たせる役目を果たしています。





















































壁と天井のスリットはこんな感じで作られています。
実際に家具なども入ってませんので、
雰囲気はわかりにくいですが、ふわっとした浮遊感のある
リビングスペースになっています。














玄関天井部分もトップライトをスリット状にしてあります。
紫色のラインはアクセントではありません。
養生テープです。
このトップライトの下を通って、階段やEV入口へ
向かうのですが、玄関ドアを開けた瞬間、光の帯が
奥へいざなうように目に飛び込んできます。
養生テープがぶら下がり、あまりきれいな写真ではありませんが
階段途中にも小さなトップライトが設けられていて、
出来るだけ昼間は照明を点灯しないで、自然光の美しさを
楽しんで欲しいと考えています。

正面に見えるのは壁の中に埋め込んだ階段手摺り。
窪んだ壁の陰影が表情を作ってくれると思います。
床の養生を取り去ると大理石の階段が出現します。
晴れた日の午前、太陽光線がどんな陰影を
作ってくれるのかとても楽しみです。


















夜は仕事を少し早めに切り上げ取引先から招待して頂いた
シンフォニーホールでの「大阪フィルハーモニー」の
定期演奏会へスタッフ全員で出かけました。

昼間の穏やかな空間と同じような優ししく洗練された演奏に
心がとても和みました。
たまにはクラシックもいいものですね。


















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