2010年10月31日日曜日

ボツ案



個人住宅のプランを考えて欲しいとお話があって
プレゼンテーションをわりと簡単にいいですよと、答えてしまうことがある。


だいたい最初の提案は無料ですというのが一般的だから
それはそれでいいと思う。
こちらも寝る間も無いほど忙しいのであればお断りもするが
今どきの設計事務所、そんなに忙しいわけがない!(当事務所だけかな?)

若いスタッフ達には格好の実践経験になる。
私の事務所は基本的に住宅のプランは、全員参加の社内コンペをまずやって
その中でいいプランを施主さんに提案する方法をとっている。

どなたかの紹介というケースが多いので、あまりボツになるケースは少ないのだが
最近は色々な事情もあり(資金計画のメドがつかない、購入予定の敷地がダメになったなど)
契約まで進まないこともある。

一番困るのがお互いの性格の不一致。
出来るだけ時間をかけ、ヒアリングを繰り返して互いに認識の一致というか
合意を得ようとがんばるのだが、ダメなものはダメで結局陽の目を見ないものもある。
空しさだけが残りどっと疲れがでてしまう。

もちろんすべてが上手くいくとは思っていないが、最終的には敗戦処理をしなくてはならない。
預かった資料の返却、そして提案した図面類、模型の引き取り。
これがまたなかなかスムーズにいかない。
最初にお話をいただいた時点で、きちんと説明をしなくてはならないのだが、
他の部分で盛り上がってしまいついつい忘れてしまう。ダメだな!

著作権や知的所有権などを振りかざす気はないが、こんな小さな仕事にもそういったものが
あることを理解してもらえないケースがある。
設計者よっては契約まで図面、模型は見てもらうだけで渡さないという方もおられるらしいが、
どなたかの紹介であれば、そうそうつれなくも出来ない。

そんなことも上手く解決できないのは、まだまだ人間的に未完成ということか。

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