2010年10月10日日曜日
森の斎場
大学1年の夏、父が急死し下宿生活に余裕が無くなってしまった。
母に金銭的な負担を出来るだけかけたくなかったので、
最低限の仕送りをしてもらい、あとはアルバイトでなんとか食いつないだ。
夢は諦めていなかったが、海外を放浪したり仲間と馬鹿なことをしたりといった
学生らしいことは何も無いままに何とか卒業だけはした。
今思えばそれが良かったのかもしれない。
知識に対する飢えや探究心はずっと忘れることがなかった。
社会人になり、もう一度勉強をしたいと思い、やれることはやってみた。
そんな時、人は、例えば知識に飢えてそれを吸収しようとする時、
とんでもない情報量を頭に蓄えることが出来るんだと思った。
空腹時、腹いっぱい食べ物を詰め込むとそれが全てエネルギーに変わるような
そんな充実感を感じた。
歳を重ね少しずつ余裕が出来て、旅をするようになった。
さすがに若さに任せた無謀な旅は出来ないが、少しだけ大人の視線で
世界を見ることが出来るようになったと思う。
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