今、事務所では新築、店舗設計以外に住宅のリノベーション設計を2件抱えています。
2つとも私が中心で計画を進めています。
一つはかなり大掛かりで、昨年の10月から計画がスタートしてまだ設計中です。
施主ご夫妻はとても建築に理解があり、信頼関係をしっかり構築しながら進めています。
とてもやりがいがあり、内容も非常に充実していますし完成度の高い仕事になるはずです。
スタジオクランツォが手がける、リノベーションの代表作になるのではないかと思っています。
個人的に好きな「C社」のソファや上質の革張り椅子を使っていただくことになっていて、
全体に洗練されたソフィスケートな空間を作ろうとしています。
もちろん私一人では対応しきれませので、スタッフ2名がサポートしています。


改修前の写真はお見せで来ませんが、C社の家具を組み込んだ
リビングルーム改修後のイメージCGパース。(CG制作スタジオクランツォ)
このデザインもスタジオクランツォスタイルの1つです。
もう一つは飛び込みで入ってきた、集合住宅のインテリア改修設計依頼です。
飛び込みといっても、神戸でずっとお付き合いをさせていただいてる方からの紹介です。
先に紹介した計画とは施主様の考え方も施工内容もまったく異なる案件です。
じっくりとヒアリングする時間がなく、工期もそれほどありません。
近くに車を止める場所がない山の手地区ですので、
打合せは電車とバスを乗り継いで行きます。
お話をいただいてから、ご夫婦とゆっくりお話する間がなく、
また確定的なインテリア設計コンセプトが見つからぬまま、
当初はお断りした方がよいのではないだろうかと、思案しながらバスに揺られてました。
とにかく一度じっくりお話をさせていただきたいとお願いしたところ、
「夜、食事でもしながらお話しませんか」とご自宅に招いてくださった。
単身赴任されている東京から、この日のためにお帰りになられたというご主人とお子様を交え
鮨をつまみながらお話しするうちに、絡まった糸がほぐれ始めた。
ご夫婦は普通にいつもと変らぬ食事風景を見てもらい、自分達のライフスタイルを理解して
もらうことが、多くのリクエストを出すよりも話が早いと考えられたのだろう。
こちらが一方的な想像だけで肩にものすごい力が入ってしまい、見えるものも見えなくなっていた。
それから1週間、やっとプランがまとまり始めている。
それは「日常の中に見える小さな幸せをしっかりと抱きしめられる空間」であるような気がする。
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