2010年7月9日金曜日

製品検査



本日、焼杉の製品チェックと版築の試作立会いに「牛窓」へ出掛けました。

今回は車を使わず、JRで向かったのですが、
新大阪7時49分の新快速で姫路まで行き、そこから赤穂線に乗り換え、
播州赤穂駅でもう一度「新見」行きに乗り換えます。
約2時間30分程で最寄りの邑久(おく)駅に到着。

そこから現場までは車で15分ほどかかりますが、
元浜組の小橋さんに迎えに来ていただきました。

途中駅のプラットホーム横に小さな栗の実を見つけました。
知らぬ間に季節は時を刻んでいるのですね。
JRの時刻表、昼間は1時間に1本から2本程各駅停車の電車が走っています。

のどかな田園風景が広がり、ちょっとした読書タイムでした。
因みに読んでいたのは、益子義弘氏の「建築への思索ー場所を紡ぐ」
だったのですが、本の内容と風景がとてもマッチしてよく頭に入りました。



森材木店の森社長、人柄を思わせるいい笑顔です。
焼杉も枚数が多いので、暇をみては焼いていただいてます。
まだ、施主のKさんや私達も焼くところは見ていないので
見学用に一部残してあります。

焼杉は一人で焼いているそうですが、市中に出回っているバーナー焼の焼板から
やはり、本焼の方がいいという施主や設計者が増えて、最近は遠方からの依頼も
多いそうです。
先日のブログに掲載した手塚さんの「牛窓のアトリエ」の焼杉も森さんが焼いたそうです。

 
これが正真正銘の手焼の焼杉です。小口まで焼けていますが、
炭化しているのは表面の5ミリ程です。
焼き加減は森さんのお父さんから受け継いでいるそうですが、本当に美しい墨色です。
 
今回は焼杉の上から幅45ミリ程の目板という木で目地を押えるのですが
その目板も1枚ずつ焼いてもらってます。
さすがに幅が狭いので小口までは火入れが出来ないそうで、
そこだけはバーナーで処理するそうです。
節があるとそこで反るので、すべて無節の板を使うとのこと。
この場所で3枚づつ焼いていくのですが、その工程はまたあらためて報告します。
重ねられた焼杉の上に1枚だけ反りあがったものがありますが、
上に重ねていくと元に戻るそうです。
建物が多くの人の手を経て仕上がっていくことを実感します。
そして、色々な方がこの建物が出来上がるのを楽しみにされています。
現場へ行くと、まだまだウグイスの鳴き声や、前島行きのフリーの汽笛が
森の中から聞こえてきます。
ツバメも数多く飛び回っています。
敷地横のオリーブ畑の実が少し膨らんできたようです。









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