2010年6月21日月曜日

おもてなし



「おもてなし」、「もてなし」の言葉の意味を調べれば
多くの事が出てきます。

一般的には「物を持って成す」の意味で、
品物や料理などを用意し、心を込めて振る舞うことのようです。
また表裏のない真心で相手に尽くす意味もあります。

しかし、商品や飲食で歓待し何かを得るという意味もあり、よくよく考えないと、
本意ではない事(何か見返りが欲しいの意味)を受け取られるかもしれません。

私は人さまに何かさせていただく事が好きです。
自分にとっては損になることが多々あるかもしれませんが、
そんなことより、単純に相手が喜んで下さればそれでよいと思います。

まあ、ある意味、「お人よし」と言うことでしょうね。
時々、お付き合いの長いお客様から、経営者には向いてないと言われます。(笑)


昨日(日曜日)狭山のお客様とリノベーションの打合せが
梅田のスタジオクランツォ事務所でありました。
ちっちゃなお嬢さんお二人と、ご主人、奥様の四人でお越しいただきました。
事務所へお越しになるのは、昨年10月以来ですから8ヶ月ぶりです。

せっかく遠くから事務所へお越しになられるので、
どうしても食べていただきたいお菓子(マカロン)があり、
土曜日、奈良の生駒まで買い求めに行きました。

下の写真がそのマカロン。「スーリール・ダンジュ」というお店のものです。
以前、近くまで行った時に買い求め、美味しかったので是非一度「I さん」ご家族に
食べていただきたいと思ってました。
そして、そのマカロンに合わせるように、お気に入りの紅茶を生駒の帰り道
「リーガロイヤルホテル」で買い求めました




「美味しい!」と言ってちっちゃなお嬢さんたちが食べてくださったら
それでもう充分私は満足です。
残ったマカロンや紅茶はお持ち帰りしていただきましたが、
打合せにそのマカロンや紅茶が必要だったかどうかはわかりません。

けれど、打合せもとても重要なことだったんですが、
素直に「I さん」御一家に僕からの「おもてなし」をしたかったのです。
僕の気持ちを正直に表現したいと思いました。


住宅の設計も、自分の中ではある意味「おもてなし」の部分があると思っています。

住宅のデザインは建築家の個性が前面に出易いのですが、
私は出来るだけ設計者の個性を消したいと思っています。
よく言うのですが、「当たり前の仕事」をしたいのです。
検討に検討を重ね、お客様の意見を尊重しながら、
「負の要素になりやすい気にかかること」を極力減らしたいと思います。

「目に見えない部分はきちんと作り」、「目立つところは控えめに」です。
その途中、どれだけ苦労しようが、もがき苦しもうが、手間が掛かろうが
それが表に出てはいけない。

それが僕の「おもてなし」ではないかと思います。

ちっちゃなお嬢さんたちが、「お家作り直してよかったね」とご両親に
言ってくださることを願いながら。。。















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