2009年9月10日木曜日
閑谷学校(光と影編)
今週火曜日、草刈が済んだ敷地調査の為牛窓へスタッフと出掛けた。
あまりにも天気がよく大阪出発も早かったので、予定より早く牛窓近くまで来てしまった。
仕事が済んでから近くにある閑谷学校(しずたに)へ見学に行こうかと思っていたのだが
せっかくだから先に見ていこうという事になった。
閑谷学校についてはスタッフの誰かがブログに書きそうだし、いや書いて欲しいのだが。。
僕は先日書いた「光と影」について、彼の地があまりにも美しい表情を見せてくれていたので
そのことに少し触れたいと思う。
門をくぐると地元の閑谷高校の生徒がボランティアで案内と説明をしてくれる。
建物や歴史の事は暗記したようにスラスラとしゃべってくれる。
「フムフム」と聞きながら片方でこのアングルで写真を撮ったら
備前焼の瓦の影の表情がすごく出るだろうななどと考えていたが
途中で痺れを切らしてしまい、案内してくれてる女子高校生に
「ねえ!この白い漆喰壁に瓦の影が落ちて、そこに空の青さが映えて
とても綺麗だと思わないかい?」と説明を遮るように言ってしまった。
「えっ!?」と予想していないことを言ったものだから少し驚いていたけど
「本当ですね!今までどうして気づかなかったんだろう。きれい!」と言ってくれた。
「建物をそんなふうに見て感じることもできるんですねえ」 という女子高生の言葉に嬉しくなり
「ほらこれも!あれも!」と光が作る美しい影を探し歩いた。スタッフはいつの間にか
いなくなりあちこちの写真を撮りまくっている。
最後にたどり着いた書庫の建物は背景の日徐山の緑をバックにすらっと
立ち上がっているのだが、その姿はポルトガルやスペインの建物と共通する
美しさに驚いてしまった。
備前焼の瓦屋根と漆喰の壁、全体的なプロポーションは日本の伝統的な建築様式を
踏襲していながら、強い光と影のおかげで昨夏訪れたポルトガルの田舎屋と
シルエットが重なってしまう。
この建物だけをみていると自分がいつの時代のどこの国にいるのか
わからなくなってしまいそうだ。
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