マウイ島とフランク ロイド ライト

長い間会ってなかった幼なじみに会いにマウイ島へ出掛けました。
彼は日本料理の修業を積んだ後、渡米し１０年ほど前から
マウイのキヘイという場所で日本料理店を経営しています。
彼の店には日本の著名な方もよく訪れるそうですが、
その中のお一人がマウイにあるゴルフコースを買い取られ、
プライベートコースとしてオープンされました。

私が訪れた時はまだオープンする１年ほど前で、
地元の方が結婚式などに利用されているようでした。
ハワイを訪れるまで、彼の地は建築的に見るべきものは少ないと思ってました。
ある日、幼なじみから面白いものがあるけど一緒に見に出掛けないかと
誘ってくれたのです。
それがこのフランク ロイド ライトがマリリンモンローのために設計図を
描いたといわれる建物です。
始めからこの場所に建てようとしたわけではありません。
どういう経緯かわかりませんが、モンローはこの建物を
建築しなかったようです。（建てる前に亡くなったのかも知れません）
その後、元々ここにあったゴルフコースのオーナーが
青写真を買い取り、図面通りに完成させたのです。
しかし、そのゴルフ場も閉鎖となり荒れ果てていたそうです。
そしてあらためて現オーナーが買い取られ、
修復作業をすることになったそうです。

私が訪れた時は改修もかなり進み内装も終わりかけていました。
まさかマウイ島にライトの建物があり、その中を見学させていただけるなんて
夢にも思いませんでした。
そしてボイラー室から厨房、バスルームまで
ほとんど全ての施設を、ここを管理されている方から
説明を受けながら見学させていただきました。
ライトとモンローは本当にどんな場所に建築しようと
考えてたかはわかりませんが、この場所も素晴らしいロケーションです。
小高い丘の上に佇む姿は周辺に違和感なく溶け込み
ライトならでは美しさです。
そして正面に圧倒的なスケールのハレアカラ火山を頂き、
左手にカフルイの町、右手にワイレアからマケナの岬を
望む雄大な眺望は本当に言葉がありません。

しかし、クラブハウスに使うほどの大きな建物
モンローはどんなことに使おうとしてたのでしょうか？
ゲストハウス？自宅？今となってはわかりませんが
単なるスケール感覚の違いなのでしょうか？



　
　アプローチ付近　曲線構成が美しい　　　　エントランス、ライトらしいデザイン
　
エントランスホールのステンドグラス　　　　　　丸窓から見えるハレアカラ火山
　
　　　　　　　　カフルイの町　　　　　　　　　　　　屋上から見るワイレア、マケナ岬 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　
　キングカメハメハゴルフクラブです　　　　　エントランス横にあるライトのプレート

　　　作業場にあった改修図面