2013年2月25日月曜日
「間の住まい」
昨年初秋に京都でお会いしたMさんご夫妻。
紅葉の名所、永観堂のすぐそばに土地をお持ちでした。
この辺りはもともと富豪の別荘が立ち並ぶ場所で
隣接する東山高校の向こうには野村「碧雲荘」などがあり
付近を散策していると本当に別世界に迷い込んだような
気分になります。空気がまったく違います。
季節を変えてこの場所を訪れ、土地が持つパワーを
肌で感じようとしました。
そのためファーストプレゼンテーションに時間がかかりました。
また、奥様から色々な資料やライフスタイルのイメージ写真等を
頂いてあれこれ検討をしておりました。
ジュエリーデザイナーである奥様は物づくりの生みの苦しみを
よく理解してくださいましたので、なかなかプレゼンしない
僕の心情を察してくださりとても有難かったです。
この場所は京都でも景観についてとても厳しい土地。
風致地区で色々な規制があり、自由な姿カタチには
制限があります。
そんな中で「間合い・はざま」をテーマにコンセプトを
考えたのですが、昨日ご夫妻から正式に設計を始めるよう
ご依頼がありました。
空間をいくつかに分節するのではなく、
曖昧なつながり方で結びながら、
バニシングポイント(消失点)を
遥か遠くの山並みに設定した小住宅です。
美意識の高いご夫婦に呼応するよう
内部空間を豊かに表現しました。
年内完成を目指します。
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