随分とご無沙汰していた奈良 富雄にある
モードスパニッシュレストラン「アコルドゥ」へやっと伺うことが出来た。
昨年冬、オーナーシェフの川島さんから、「アコルドゥ」を舞台にした
BS日テレの「皿の上の物語」のDVDを送っていただき、早く予約をしなければと思いつつ
個人的な落ち込む事情等も重なりなかなか行けないでいた。
美味しいお店ですよとお奨めした「Mご夫妻」が、躊躇している間に行かれたようで絶賛していただいた。
3月下旬にもう一度食べに行きますと、Mさんからご連絡をいただき、紹介した本人が行かないようでは
具合いが悪いぞ!とあわてて予約の電話をしたわけです。
川島シェフの料理プロセスは私達建築家のデザインに対する考え方と類似点が多い。
どういうことかと言えば、彼は食材を前にしてまず、料理の名前を考える。
その名前は感覚的でかつ繊細な「詩」のような言葉の描写だ。
それぞれのフレーズは全体をしっかり構成していく。
建築家が土地を見、諸条件を検討した上でその建物のコンセプトを考える。
その考えを元にダイアグラムを検討し具体的なカタチを作っていく。
食材を見て今日はこの料理にしようと決め、それに見合った名前を考えるのではない。
建築で言う「後付けコンセプト」ではないのだ。
だから今日はすべての料理の写真と、料理名もすべて掲載しますので
料理と名前を比較してイメージしてみてください。
その前に飾り皿の上に落ちた満月。とても詩的でしょう?
単にテーブルの上の照明が映りこんでいるだけなのですが、なんとなくシェフの仕掛けに見えます。
寒い日にお越しいただき、少し体を温めてもらうためにお出ししているそうだ
(大きいグラスにはスモークした干草が入っており、クロケットに仄かな香りを残す。
小さいグラスは柑橘とスミレのカプチーノ)
-スペインとイタリアのオイル 発酵オイルバター ヒマラヤの塩-
(土に見立てたものはオリーブを砕いてドライにしたものを使っている)
(ビーツを赤いリボンに、ズッキーニを緑のリボンに
その下はホウレン草のジュレ、紫キャベツの酢漬け)
(細長く敷かれているものが森の小道をイメージしたオリーブオイルを
特殊処理した砂、黄色い卵黄の中にスミレのオイル)
(日本料理の椀物をイメージしたもの。抹茶椀に似た器が用意されている)
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