2015年8月8日土曜日
自然と共に住まう
忙しさを言い訳になかなかブログを書くことが出来ませんでした。
スタッフの一人が春から体調不良で、長期休養していることもあり
二人分の仕事をしていることもあります。
スタッフの補充も視野に入れながら、考えているうちに
あれよあれよと時間は過ぎて行きます。
先日、2年近く伺っていなかった、岡山県瀬戸内市の
「櫻山居」をお訪ねしました。
定期的なメンテナンスの打合せをすることが目的でした。
「櫻山居」は牛窓のオリーブ園のすぐそばにあります。
廻りを木立に囲まれた敷地です。
当初の計画からだんだんと木立に埋もれていくことを
設計の主題として考えていましたが、
久しぶりに伺ってみると、狙い通り自然と和合しながら
建物はその存在感を薄れさせているようでした。
隣接して古墳があるのですが、
そちらとの対比も何か違和感が無くなってきました。
焼杉も版築も表面が風化し、よい味になってきました。
これからますます楽しみになってきました。
やはり、自然と共に生活があるのはいいですね!
数日前は、京都府亀岡市の郊外で
新しいお住まいを計画されている若いご夫婦の敷地を
調査に行ってきました。
こちらも穏やかな風景が広がる、里山近くの土地です。
この場所でパティシエである奥様は
プロとしてケーキ作りに専念したいのだそうです。
近くには西国三十三か所巡り、
二十一番札所の「穴太寺 あなおうじ」があり、
とても歴史を感じさせる素敵なところでした。
こちらも時間を作ってじっくりと境内を散策したいと思います。
お盆休みの間にプランをまとめないといけません。。。。
2015年7月10日金曜日
トスカーナの風
イタリア トスカーナから友人が爽やかな
イタリアの夏の風と共にアトリエに遊びに来た。
彼女自身はビジネスで来日していたのだが、
時間を作って会いに来てくれた。
知り合ってもう20年ほどになるが、
本当に色々とお世話になってます。
トスカーナ、フィレンツェ近郊のエンポリから
もう少し南のシエナ方面に下った丘陵地帯の
昔農家だった建物を改修して、
ご主人とお子さんとで暮らしている。
庭からは谷の向こうに男爵家のカステロ(城)が見え
周囲にはブドウ畑やオリーブ畑が広がっている。
こんな場所に地元の人達が週末食べにやってくる
美味しいリストランテが点在している。
可愛らしいオレンジピンクの彼女の住まいと
手前はご主人の弟さんご夫妻の住まい
そんな彼女はイタリアの食や食材、街で話題になっていることなどを
誰もが知っている日本のメジャーな雑誌に寄稿している。
今年初め「PEN」という雑誌がイタリア特集を組んだ時も
数ページにわたって彼女の記事が掲載されていた。
アトリエに来た昨日、同じトスカーナ出身のCGクリエーター
「マッシモ チアーニ」にも来て貰いました。
「PEN」に掲載された彼女の記事を紹介すると
目を輝かせていた。
彼も食や食材にとても興味がある。
食べること大好き人間なのだが、
その雑誌に掲載されている、シエナ近くのオリーブオイルの作り手が
彼もよく知っている人で、そのオリーブオイルが最高の品質なんだそうです。
ということでその夜は彼女のリクエストで和食を食べることにした。
3週間ほど前、上海のクライアントをお連れした店なのだが
ご夫婦で切り盛りする小さなお店の居心地がよいので
またリクエストしてしまった。
イタリア語が飛び交うとても愉しい食事会になったのだが
たまたま、その店に知り合いのフレンチレストランの
オーナーシェフも食事に来られていたので、
お店の亭主も含め、色々な食談義になってしまった。。
フィレンツェが京都と姉妹都市である関係もあり、
京都から料理人の方のお客様も多いらしく、
色々とお手伝いをされているようです。
料理も気に入ったようで、二人とも満足して貰ったようです。
あっという間に4時間が過ぎ、お開きになってしまったが、
またフィレンツェを訪れ、トスカーナの田舎をじっくりと
楽しみたいと思う。
今度は「マッシモ」のふるさとオルチャ渓谷に足を延してみたい。
2015年7月4日土曜日
育つ環境
昨日は打合せのため「Linea Parallela」へ伺ってました。
お住まい自体は完成しており、現在は外構工事の最中です。
あらかた今月中には完成する予定にしております。
ゆったりとした敷地に平屋の建物が配置されています。
建物南側に広い芝生の庭を作るのですが、
それはご家族で楽しみながら作って行かれる予定です。
まだ、工事中ですがリビング南側にせせらぎのような長い水盤を
デッキの中に挟み込んであります。
その水源となる井戸を敷地内の端に掘りました。
井戸水が水盤の端部から流れだし、
途中に水たまりを作りながら、流れていきます。
その風景はリビング・ダイニングから見ることが出来ます。
流れ出す水はゆらゆらと、時には早く、またゆったりと
ガラスモザイクが貼られた水盤内を移動します。
太陽の光が水盤に当たれば、揺らめきは室内の天井に
不思議な光の模様を描き出すはずです。
とても贅沢な空間かも知れません。
しかし、小さなお子様達には、
豊かな感性と身体を作り育てる場ではないかと考えています。
大都会の中ではなかなか出来ない事ですが、
この場所であればそれが可能でしたので提案しました。
子供たちは走り回ることで、
知らぬ間に体をバランスよく作り上げていくようです。
僕らの小さい頃はあちこちに「原っぱ」という場所があり、
そこを走り回ることで、体を作っていったように思います。
近くには海もあり、松林の向こうに砂浜が広がっています。
素晴らし環境だと思います。
廻りに人工的な光源が少ないので、
夜になれば空いっぱいに星空が輝くそうで、
家族みんなでデッキに寝転んで空を見上げるのだとか。。。
そんな環境があることが一番の贅沢ですよね。
僕も小学生の頃、祖父の家で父親と一緒に夜空を見上げ
色々な話をしたことを覚えています。
その時、人工衛星ではない、
不思議な軌道を描く物体を見つけたことがあります。
今でもそれは「未確認飛行物体」だと信じてますが。。。。
2015年6月27日土曜日
生命を作る
今朝、アトリエへ向かう道沿いにある、デイケアセンターの出入口傍に
茄子の鉢植えが置いてあり、小さな紫色の花を咲かせていた。
鉢植えであること、太陽光の日の強さもあるのだろうか、
何故か弱々しく見えた。
昨日、あるお客様の敷地を見に、郊外の田畑が点在する場所へ伺った。
そこには、少量ではあるけれど茄子や胡瓜、
トウモロコシなどが自家消費用に栽培されていた。
家族が美味しく食べられるように、丹精込めて栽培されているのであろう、
その野菜の花弁はこれから実を付けるために精一杯美しく輝く色をしていた。
鑑賞用ではないこの野菜たちの生命力溢れる葉脈や花弁、
受粉を誘う雄蕊、雌蕊の魅力的な色合いなど
生きた野菜達に感動してしまった。
有機栽培のようで、葉のあちこちに虫食いも穴が開いている。
茄子の枝や葉脈がこれほど深い紫色をして
艶々しているのは最近あまり見たことがない。
胡瓜だって蔓や小さな実のイガイガが生き生きしている。
きっと野菜本来の味がして美味しいに決まっている。
幼い頃、住まいの小さな菜園には色々な野菜が植えられていた。
母は兼業農家の出身で、女学生の頃、米や野菜の世話をしていたので
菜園で野菜を作ることは日常生活の一部であり、
大事な食糧の一つだったのだろう。
僕は、お腹が空くと庭の野菜を収穫してもらい、裏の井戸水で少し冷やした。
胡瓜は表皮のイガイガがちょっと痛かったが、
ヘタを切り、実と白い泡がでるまで擦り合わせた。
それから包丁で荒く剥いて、手に塩をこすりつけ、両手て胡瓜を揉んだ。
それをガブリとかじれば、青臭い胡瓜の匂いとちょっと甘い味がした。
実も大きく曲がった、芯の種の部分もたくさんある、
今どきのスマートな胡瓜とは違うが、何とも言えない夏の匂いがした。
冷やしたトマトは砂糖を付け丸ごとかじった。
ヘタに近い部分のトマト特有の青臭さは、今でも脳裏にしっかりと記憶されているが、
あんな陽の光の味がするトマトは何処へ行ったのだろう。
大きな茄子は炭で焼いて、水に浸け「熱い熱い!」と言いながら皮を剥かされた。
醤油に砂糖とみりん、煎り胡麻を荒く潰したタレが茄子の上にかけられ
ささやかな食卓を飾った。
農家であった祖父の家に行くと傍に、近所の人が作った野菜を販売する店があり、
10円玉を握りしめて駆け込む。黄色いマクワ瓜を買うためだ。
丸ごと一つをかじる。芯にある連なった種を片手で取り除きながら、
それほど甘くはない白い身の部分に食らいつく。
どちらかと言えば甘い野菜というものだろうか。
(インターネットの写真より)青々とした水田の畦道に腰を下ろし、心地よい風に吹かれながら
黄色の瓜を食べることが最高の幸せだと思っていた。
幼い頃、素性のはっきりした食物を食べる機会が
今の子供たちより多かったかも知れない。
素材の持つ本当の味を都会の子供よりたくさん経験したかも知れない。
駄菓子屋で何が原料かわからないお菓子はあまり食べなかった。
それは今の健康な身体を作る基礎材料になったのだと思う。
命をつなぐ太陽の光を存分に浴びた食物を、
たくさん食べられたことにとても感謝しています。
2015年6月24日水曜日
友 遠方より来る。。。
仕事の話の中だけで、相手の事を知ろうと思っても、
分かり合えるはずがない。
ましてや外国の方で言葉が通じ合えるわけでもなく、
通訳の方を通して話しているのだから、
どこまで核心に近づいているのかわからない。
そんな時は思い切って、
美味しい食事と杯を重ねるのが一番の近道だと思う。
美味しい食事は互いの緊張感を和らげ、
美酒は口元を滑らかにする。
見たことのない食材に目を輝かせ、
日本の繊細な味覚を存分に楽しんで頂く。
亭主や女将の細やかな気配りが、
自然に互いの距離を近づける。
テンションが上がれば、
会話の中に互いの本音も垣間見える。
「山口さんと知り合えて本当に嬉しいけれど、
この店に連れてきてくれたことが一番嬉しい。。。。」
それが一番の褒め言葉だと思った。
すごい勢いで平らげた鯛めし。
鯛の頭と鳥取産の有機米を一緒に土鍋で炊き込む。
炊きあがってから、鯛を取り出し
丁寧に骨とアラを取り去って、身をもう一度土鍋に戻し
檸檬をギュッとしぼって、少し蒸らしたものを
よそおって貰った。手間のかかる地味な作業だ。
雑味が抜け、鯛のうま味がお米の甘みと絡み合う。
緊張感が解れた「M」さんと僕との関係のようだ。
(ちょっと言い過ぎかな)
趣味は食べることや食材の探求、そして旅行。
その国のマーケットを覗きに行くのが一番好き。
そりゃあ僕も一緒。
市場の中の生き生きとした庶民の姿を見ることが
その国に来たことを実感させてくれる。
二人でノリノリの旅が出来そうだ。
何故か昨夜は日本酒を飲んでても
変な酔い方はしなかった。
料理に合った間違いのないお酒を出してくれたのでしょう!
「肥後橋 やま本」の亭主と女将に感謝します。
良心的な価格で、目利きされた本当に良い食材で
感動する料理を作ってくれます。
皆さん、本当の日本料理を食べてみたくなったら是非どうぞ。
肥後橋 やま本
大阪市西区江戸堀1丁目18-20
電話 06-6147-8227
お休みは不定休です。
最後にお店の前でパチリ。
若草色の暖簾が目印です。
2014年8月25日月曜日
よいご縁が生まれそう!
昨日は故郷の長崎市から住まいを計画されている
「Aさんご夫妻」がお見えになりました。
所用で来阪され、私どものアトリエを見学したいということで
お立ち寄り頂きました。
インターネットコンペでお知り合いになったお客様です。
計画は来年で、今はあちこち土地を見に行かれてるところです。
そのあちこちの土地が、偶然と言うか必然なのか、
私が育った街や実家から1kmも離れていない場所ばかりで、
よく知っている土地柄。
まずは眺望のよさを望まれているので、
どうしても偏った場所になってしまいますが
長崎港が見渡せる場所がご希望のようです。
考えてみれば、父親が家を建てるとき、
同じような場所をあちこち探し歩いてました。
結局、対岸に稲佐山を望む高台で、
長崎港が見える場所にマイホームを建てたわけですが、
その実家から直線距離にして数百メートルしか
離れていない土地が第一希望のようです。
長崎らしい東山手の風景。
正面より少し右に見える青い屋根の洋館らしきものが母校の海星。
左の赤茶の屋根の洋館は活水女学院。
みな明治時代から続くミッションスクールです。
ご縁とは不思議なものですね。
私の育った町内をご希望されているので、
幼馴染達が色々な地元の情報を
大阪にどんどん送ってくれます。
いっぺんに地元通になってしまいました。
「Aさんご夫妻」は元々長崎ご出身ではないので
地元のことでわからないことも沢山ありますから。
何せ、建てようと考えている敷地の隣の住人が誰かまで
わかってしいますからね。勿論問題のある人はいませんが。。
しかし「関東生まれのAさん」長崎弁上手ですよねえ!
僕よりずっと長崎人らしい。。。
このまま上手くいって土地が決まり、
私がそのお住まいを設計させて頂けたら、
幼馴染達が、毎日のようにお宅に伺うかも知れません。
人のよい「おせっかい」が多い街ですから。。。
私の好きな長崎市郊外、野母崎の海。
亜熱帯の植物が繁る美しいところ。
靄がかかっていなければ対岸に雲仙普賢岳が見えるのですが。
どことなくハワイに似てませんか?
ちょっと言い過ぎかもしれませんけど。
Aさんに興味を抱いたのも、インターネットに
長崎のこんな海の写真を載せられていたから。。。
もう我慢出来ずにコンタクトを取った次第です。
2014年8月22日金曜日
トンネルを抜けて
久しぶりに神戸市北区の有馬温泉近くまで現地調査に出かけてきました。
新神戸からトンネルを抜けて谷上駅へ到着すると、
吹く風も何となく気温が多少低いように思います。
空に浮かぶ雲も秋の気配を感じます。
神戸電鉄の五社駅近くの有野台という住宅地で「四世代家族の家」を
設計監理してからもう2年が過ぎようとしています。
今回は時間が無くて、この住まいにお伺いすることは出来ませんでしたが
Mさんご一家はお元気でお過ごしでしょうか。。。。
本日はその五社の隣駅へ向かいました。
20年ほど前、駅前がこんなに立派になる前に
リノベーションの仕事で何度もこの駅に来たことがあります。
随分と街が大きくなって、駅前も体裁が整ってきました。
でもゆっくりと街を見渡すと、少し離れた場所にはまだ樹木が茂り
なんだかホッとします。
計画をされている場所から見える風景も遠くに六甲の山並みや
雑木林があり、何かその風景を上手く利用できないか
宿題をもらったような気分です。
現在施工中プロジェクトの完成メドがついたら
少しゆっくり考えてみたいと思うRC4層の計画です。
流れる時間が都会とは少し違い、ゆったりとした気分になりました。
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