2012年12月23日日曜日

年の瀬の地鎮祭



昨日は名古屋市で計画を進めていた「抱きしめられる家」の
地鎮祭でした。

朝から生憎の雨模様でしたが、式が始まり暫くすると
霧雨のようになり、終わる頃にはすっかりやんで
晴れ間も見えるようになりました。

「雨降り地固まる」といにしえの人々は、その時々の状況を
ポジティブに表現したものだなあと思います。


































     CG制作  STUDIOCURANZIO + 谷川勇弥・大前さゆり

昨年7月、名古屋の施主「Оさん」がインターネットコンペで建築家を募り、
応募した19人の建築家の中から私どもが選ばれたのですが、
施主のOさんご夫妻と名古屋~大阪を行ったり来たりしながら、
14ヶ月の間、時間をかけてディスカッションを重ねてきました。
建築以上にお互いの生き方や、人生観、趣味など多岐に渡る
食事を交えた対話が親子(!?)のような関係を自然に
作り上げたのではないかと思います。

日常の中にある小さな幸せをそこここに感じられるよう配慮した住まいで
まるで、住宅が後ろからそっと抱きしめてくれるようでいて、でもシンプルで
シャープな光と陰影を楽しむ小住宅です。
「建築家が創造する住まいに身を任せて生活してみたい」と
仰るご夫妻に僕なりの「カタチ」で空間を表現しました。

























































CG制作 STUDIOCURANZIO + 内藤友貴・大前さゆり

内外部 白を基調とした空間です。そこに落ちる日の光、モノの影。
光が空間の中で戯れ、生き物のように変化する家。
そのために余分な凹凸をそぎ落としました。
リビングを照らす明かりは天窓のシャープな光の筋のみ。
キッチンも天井からのレンジフードを潔く取りやめ、床下排気を
採用しています。

年が明け、1月半ばより本格的に工事が始まり夏には完成予定です。

2012年12月21日金曜日

イルミネーション



昨日は朝から集合住宅の現場打合せを終え、すぐに東京へ。

目黒区三田でリノベーションしている現場に向かった。
管理組合との申し合わせで土、日が工事出来ない、
夕方5時以降の工事ももちろん出来ないため、
工期を少し延ばして頂きました。

現場常駐している工務店の担当者と打合せした後、
「海に背を向ける家」の奥様から依頼されていた
ダイニング用キャビネット家具の現物を確認しに行く。
ショップが偶然にも現場から徒歩5分ほどのところにあり、
「恵比寿ガーデンプレイス」と目と鼻の先。

久しぶりにこの場所を尋ねたら、フランスのクリスタルメーカー
「バカラ」のとてつもなく大きいシャンデリアが目に飛び込んできた。





































全体は高さ5m、巾3m、クリスタルパーツ8472ピース
ライトは250灯あるそうだ。
やっぱり東京ですね、経済力が違います。


















シャンデリアを眺めていて思い出したことがあった。

先日の「Uさんご一家」と食事のあと、御堂筋を車で
移動したのだが、その時のイルミネーションがあまりにも美しくて、
お嬢さん達が車の中から写真を撮ろうとしたのだが、
上手く撮影出来なかった。

それで僕がちゃんと撮影して送るからねと約束したのだった。

慌てて新幹線に乗り大阪へ戻ってきて、淀屋橋へ!














大阪も負けじと(そんなにライバル心持たなくてもいいけど)
御堂筋は光の洪水です。。。。




























大阪もけっこう頑張ってる!この通りに面するお店も協力して
光のページェント。たくさんの人がそぞろ歩きしながら
この輝く冬の光景を楽しんでました。

いつもご家族でブログを読んでくださってるそうですが、
Uさんのお嬢さん達こんな感じでどうですか?
思い出しました?

明日は名古屋市で設計していた「抱きしめられる家」の地鎮祭。
施主のOさんご夫妻、いよいよですね。おめでとうございます。
年明けと共に着工し、夏には完成かな。

2012年12月17日月曜日

世界で一番美味しい珈琲



週末、新宮から「揺らぎの情景」Uさんご一家が
所用のため大阪にお見えになりました。

打合せのためではなかったのですが、
せっかく来られたのでしたらご一緒にお食事でもと
堺筋本町にあるイタリアンレストランにお誘いしました。

お食事をしながらお住まいの事で盛り上がったのですが、
奥様から計画している住宅の「ドローイング」を頂けませんか?と
ご要望がありました。

先日、同じ新宮で計画している「碇を下ろしたフロートハウス」の
Mさんご夫妻からも同じように住まいの「ドローイング」を
出来上がった家の玄関に飾りたいとご要望がありました。

いやあびっくりしました。今までそのようなご要望をお聞きしたことが
無かったのですが、偶然にも同じ新宮市で計画中のお二人から
「ドローイング原画」の所望があるとは。。。
お住まいの完成時期も同じ頃になるのですがちゃんと用意しますよ!

宴も終わりに近づいた頃、Uさんのお嬢様方が
クリスマスプレゼントを僕に下さいました。














何だろうと袋を覗いてみると「WEDGWOOD」 の包みに入った箱と
クリスマスカードが入ってました。














箱を開けてみると、美しいデザインの珈琲カップが出てきました。
カップソーサーは僕の好きな色「深いブルー」です!
カードにはこんなことが書いてありました。

お姉さんからは
「いつもすてきな間取りを考えてくれてありがとうございます。
私は2年しか新しい家に住めないので残念ですが、
すてきなお家ができるのを楽しみににています。」

そして妹さんからは
「家族みんなの夢がもうすぐかないそうです。
すてきな間取りにしてくれてありがとうございます。
わたしは中庭のプランのお家が気に入ってます。
すてきなお家ができあがるのを、たのしみにまっています!!」

                          (原文のまま)

とても嬉しくなって、お店に頼んで頂いたカップに
コーヒーを淹れてもらいました。




























こんなコーヒー、世界で一番美味しいに決まってるでしょ!

嬉しくて、嬉しくて、とても幸せな気分なりました。
これからアトリエではこのカップで飲むことに決めました。

お姉ちゃんは中学3年生ですが、お家が完成するのは来年秋だから
高校生として卒業するまでの2年間しか新しい家に住めません。
そのことはご主人から聞いていましたので、何度もプランを修正しながら
気に入って頂ける最高のプランを作りました。

水盤のある日当りの良い中庭を囲んで、バレーやフラの練習が
いつでも出来るレッスン室やリビング、ダイニングを歩廊でつないでいます。
新宮の気候を考えると、どこか南の島のリゾートに住んでる気分になります。
そんなイメージで一生懸命図面描いてますからね!

昨日、「碇を下ろしたフロートハウス」の打合せがあり、
新宮へ出かけましたが、街中を歩いていると陽射しが強くて
上着を脱ぎ、シャツ一枚で歩いてしまいました。
とても同じ近畿とは思えない気候です。

2012年12月13日木曜日

仕事の合間に



来年3月竣工を目ざして工事が進む大阪市北区の集合住宅の現場。
700mほど離れて2ヵ所で同時進行中。
本日は先行して作ってある品質管理ルーム(モデルルーム)で、
施主様を交え細かい仕上の確認や変更箇所のチェックなどを行いました。

「プライマリーワン」というシリーズでデザインしている建物ですが
こちらが12棟目となる「松が枝町プライマリーワン」11階建です。
養生シートが架かっているのでどんな建物かわからないですが。



















こちらは13棟目の「大阪天満宮プライマリーワン」9階建です。
天満さんの本当に目の前です。
































境内からもよく見えますが、建物と境内の間に大きなクスノキや
イチョウなどがあり、緩衝地となって適度な間合いが取れています。

天満宮ではもうお正月の準備でしょうか、トラックが出入りして仮設の設営中。
今年の元旦、初詣にお伺いし工事の無事を祈ったのがつい先日のようです。。。
季節が巡るのは早いですね。














暖房の無い現場で長時間検査をしていましたので身体が冷えてしまいました。
工事中の建物の隣にちょっとかわいらしいカフェが出来たようなので
ちょっと入ってみることに。。


















お店の名前は「アンズ舎」とありました。
これから仕上げ工事になり僕の出番が増えるので
打合せや休憩にちょこちょこ利用させてもらおうかな。
































久しぶりにサイフォンで炒れた美味しいコーヒーを飲み心が豊かになりました。
晴れ渡った気持ちの良い冬の昼下がりで、何かちょっと幸せな気分です。

2012年12月9日日曜日

幸せの色






















この時期になるとあちらこちらからクリスマスソングが流れ、
不思議な事に行きかう人々はなんとなく幸せそうに見てくる。














ビング・クロスビーの甘い歌声で「ホワイトクリスマス」とか
聴いてしまうと幼い頃のことをすぐに思い出す。
それは毎年繰り返し思い出す、少年の僕にとって幸せだったと思うシーン。
クリスマスソングってどうしてこんなにも人を幸せな気分にしてくれるのでしょうか。














そして僕には幸せというか、心が「ほんわか」する色があります。
その色を見つけると10歳頃のいくつかのシーンが浮かんできます。

言葉で表現できない色なんだけど似ている色はないかと探してみた。
けれどなかなかぴったりの色は見つけられない。


僕は小さい頃長崎に住んでました。
当時長崎には「浜屋」と「岡政」という2つの百貨店がありました。

もうどちらの百貨店かは忘れてしまったけれど、
クリスマスが近づく頃の休日、家族で百貨店に買い物によく出かけました。
百貨店の地下にはお菓子売場があるのですが、
この時ばかりは好きなだけキャンディーやチョコを買ってもよくて
白地に濃いグリーンの模様が入った紙袋一杯にお菓子を詰め込みました。
その売場の風景は鮮明に覚えてます。
よほど嬉しかったのでしょうね。














お菓子を買った後、母は必ず1階の毛糸売場に立ち寄って
僕や妹のセーターを編むための毛糸を買ってました。














写真のような黄色ではなかったけれど、毛糸売場にあった
少しグリーンががった黄色の毛糸が、とてもおしゃれで欧米のような
外国の色に見えて目に焼きついていてしまった。

お菓子をたくさん買ってもらった嬉しさと毛糸の色が重なって
僕にはとても温かな幸せな色として記憶されてしまいました。
だからか、若い頃何度かその黄色に近い色のセーターを
見つけると幸せな気分になりたくて買った。


数日前、そんな事を思い出し、阪神百貨店のキャンディ売場で
大の大人いや、おじさんは少年になったつもりで籠一杯にお菓子を買ってしまった。
孫にあげるためと店員さんは思ったのだろうね、手際よく袋に入れてくれたけど、
本当はね、あの頃の幸せな気分をもう一度味わってみたかったんだ。

それから阪神や大丸の手芸コーナーへ行って黄色のあの頃の毛糸はないか
探してみたけど、最近はあんまりニットって編まないのかな、品数が少なかった。
阪急の手芸売場でやっと近い色を見つけて思わず買ってしまった。
また変なおじさんと思われたかも知れないけれど、事務所に戻って手にとり
やさしく毛糸に頬ずりをしてみた。

あの頃の気持ちが蘇り、すべての人に穏やかで優しい気持ちになれそうな気がした。


2012年12月5日水曜日

冬の西天満「松弥」



先日、法人クライアントご夫妻と食事をご一緒しました。

料理店の店主から「僕達に一度引き合わせたい人がいるので、
是非みなさんで来て欲しい」という連絡を2ヶ月程前から
頂いてたのです。

そこで楽しみに西天満「松弥」へ出かけました。

注、(会わせたかったのはこの方ではありませんよ。)
   鳥取産のいい面構えの松葉ガニです。














紹介されたのはとても素敵でフランクな「女医先生」でした。
初めて会ったとは思えないほど、会話が弾み
気が付いたら終電間際になってしまいました。

クライアントご夫妻を交えたこの店での食事会には
これからいつも参加されることになりましたが、
どんな盛り上がり方になるのか。。。ちょっと心配。。
何せクライアント社長と女医先生ハンパじゃない酒豪です。
女性陣は飲めるのに、僕達男性は結構お酒弱い。。。
付いて行けるかな!?

酒飲みにはたまらん料理が続きました。

果物の大柿を蒸し上げ、田楽味噌で食す一品。














2週間近く熟成させたアマダイにクチコ(海鼠の卵巣)を載せて。














的矢の牡蠣で出汁を取り、蕪に浸み込ませます。
牡蠣の下に本命の蕪が隠れてます。蕪のための牡蠣料理です。














鳥取の猪を炭火で炙り、栗と牛蒡で山家風に。














蟹の身とミソで出汁を取った中に足をしゃぶしゃぶします。
この足一本で充分蟹を堪能出来る程味が深い。














〆は蟹おじや。おこげのところが堪りません。














種子島産安納芋のババロア。
亭主の妹さんがデザート担当。














珍しく、松弥の料理をあれこれ並べてしまいました。

その日は亭主の中井さんにもちょっとした良い事があり
テンションが上がりっぱなし。

クオリティの高い品々を作って頂きましたが、
この料理人お客さんに日々同じ料理を出すのではなく
来店される客の味覚に合わせ、同じ食材でもまったく
趣向を変えてもてなす技量の持ち主。
まだ40歳そこそこですが、とんでもない人です。

M社長、Tちゃん、Yさん、そして女医先生、
楽しい時間をありがとうございました。
ストレスが吹っ飛びました。ご馳走様でした。

2012年12月2日日曜日

ノムラモミジ



数日前、現在建っている和風住宅を取り壊して
新しく立て直す計画の敷地測量に出かけた。

場所は京都の左京区。閑静な住宅地だ。
外部は以前下見調査で伺って確認していたが、
今回初めてお住まいの内部を見せて頂いた。

内部写真は公開できませんが、大工さんが
丹精を込めて作った数奇屋風のお住まい。
玄関土間に入った瞬間からその技の凄さをひしひと感じる。

初めてここに一人でお住まいのお母様にお会いした。
上品でとても美しいお母様でした。
息子さんご夫婦を交え、今まで守ってこられたこの家のしきたりや
動かしてはいけないもの、比叡山から流れるよい「気」の通り道などを
丁寧に教えていただいた。

奥の庭を見せて頂いた時、そこに凛と佇むノムラモミジに
圧倒されてしまった。

写真にスタッフの「M君」が写ってますが、測量のため庭に
入らせていただいてます。


















周りが沈んだ色合いだけにこのモミジのあでやかさが一層目立つ。
あまりの美しさに驚いていると、「私を切らないで残して欲しいと
精一杯美しく装っているのでしょう」とお母様が仰った。

写真では表現できないけれど、素晴らしい深い朱色だった。
しっかり脳裏に焼き付けましたよ。
これは新しく計画するお住まいに必ず生かしますからとお母様に申し上げた。
「本当に良かった、良かった」と何度も頷かれホッとされたようだった。
息子さんもこんなに「美しかったとは今まで気が付かなかった」と仰った。


















それから居間の天井を指差され、「ここは船底天井になってるんですよ」と。
それもまた嬉しかった。「実は僕は和室を作るときは必ず船底天井に
してるんです」と、私の父が造船技師で50年前自分の家作るときに
居間の天井を船底天井にしたこと、少年時代それが美しかったので
ずっと父親の思いを受け継いで設計するお住まいの和室はすべて
船底天井にしてることをお話した。

飛び石、沓石など沢山の鞍馬石が使われていて、とても貴重なのですが
どうやってそれを使っていくか思案のしどころです。

何せ生活感のない「BW‐H」のお住まいをイメージされているので
そのギャップを如何に埋めていくか、これから日々悩まないといけません。