2019年3月12日火曜日
長崎へ
久しぶりに長崎へ帰りました。
長崎人は地元愛が半端ないと言いますが
まさしく私もその一人。
愛して、愛してやまない街です。
当たり前の風景として育ってきたこの街は
長い間、遠く離れて暮らしてみると
より一層長崎愛が強くなるようです。
写真の稲佐山山頂から見る長崎港。
急傾斜の眼下に見える街並みは
香港辺りにありそうな風景にも見えます。
この立体感が長崎らしいところですが、
小学校4年生までこの真下にある稲佐に住んでましたので、
この山は近所の悪童達とよく登りに来ました。
それも登山道路を上がってくるのではなく、
麓からほとんど直線。
ここにテレビ塔が出来た頃、山頂まで水を送るための
給水管が麓から伸びてました。
それを伝って登ってくるのですが、
考えれば結構無茶な事をやってたと思います。
今の時代であれば、学校で大問題になってたかも。。
しかし素晴らしい景観です。
この山の中腹辺りに建築家隈健吾氏が設計したホテルがあります。
私も小学生の頃は建築に進むとは思っていませんでしたが、
建築を稼業とするようになって、長崎を見つめると本当に教材だらけ。。
もっと早く建築に目を向けておけばよかった。
本格的に建築に目覚めたのは高校に入学してからですが、
校舎が素晴らしかったですね。
東山手というこの辺りは明治の頃、4つのミッションスクールや洋館群が
海を見下ろす高台に建ち並んでいました。
(卒業アルバムの写真から拝借)
現在は私の母校(カトリック系)とプロテスタントの女子ミッションスクールだけになってますが、
石畳の坂を歩くと、港から大型客船の霧笛や教会の鐘などがミックスされて
独特の空気を作り出します。
いつかはこの街に帰ってくるんだろうなあ。。と
何となくそう思っています。
愛して止まない街なんですよね。。幾つになっても。。
2019年2月14日木曜日
南紀の週末住宅
2年前から計画し、少しずつ進めている南紀の週末住宅。
メイン棟以外に小規模なRC造の別棟を作つています。
ロケーションは敷地の岬部分突端。
そこにコンクリートの温泉浴槽部分と芝生のデッキスペース、
付帯して夏の間、ゲストを招き入れるシンプルな小屋を計画しています。
浴槽となる部分は昨年秋に躯体は出来上がっていますが、
小屋として機能する部分は今年工事を行う予定。
メイン棟の竣工に合わせてこちらも完成する予定です。
専用階段を下ればプライベート海岸に出ることが出来ます。
岩に砕ける波の音を間近に聞きながら、浴槽に浸かることが出来ますし、
海に沈む夕日を独り占めしながら、リラックスした時間を過ごせます。
隣地などの建物が視界に入らないように
美しい空間だけを切り取るためのRC壁を設けてあります。
夏の小屋とメイン棟はこのくらい離れてます。
中間地点にもう1棟、ツリーハウス的な小屋を計画しています。
施主は私よりも年上ですが、本当に少年のような心を持たれた方だと思います。
2019年1月31日木曜日
守口プライマリーワン竣工写真
守口市に計画していた「守口プライマリーワン」
昨年9月に竣工していました。
CGはブログに掲載していましたが、
竣工写真をアップしていませんでした。
この集合住宅はバルコニー手摺にとても特徴があります。
竹林をモチーフにデザインしてパターン図をCGで制作し
大型の特殊なインクジェットプリンターで読み込みガラスに着色。
それに熱処理をして強化ガラス状にしたものを合わせガラスとして
手摺りにしたものです。
このプロジェクトのために特殊ガラスを得意とするガラスメーカーと
共同で制作しました。
非常に存在感があり、国道2号線に面したこの建物は
独特の存在感を放っています。
1階エントランスまわりも「モダンな和」をテーマにデザインしました。
インターホンパネルはかぐや姫の「竹を」イメージしたもの。
縦格子から零れる光と影は竹林のイメージです。
壁には古典的なパターンの菱のレリーフ。
間接照明で浮き上がらせてあります。
自転車置き場へ向か通路は土塀の路地をイメージし、
照明で木漏れ日を演出しています。
縦格子を要所に配置し、空間距離感や間合いを作ってあります。
大胆さと懐かしさが共存する賃貸集合住宅が出来上がりました。
2019年1月14日月曜日
きものショールーム改装
年末年始にかけて改装工事を行っていた
京都室町通りのきものショールームが完了しました。
一般小売呉服店ではなく、着物メーカーさんの問屋さん向けショールームです。
広いスペースにたくさんの反物や帯などがデイスプレイされます。
なので、空間を飾り立てるというよりも、
呉服の素材や柄・色などを正確に見てもらうためのシンプルな設えが必要です。
ただ、少しグレード感も欲しいという要望もありましたので、
組子障子を使って上品な仕上げを意識しました。
勿論このプロジェクトもマッシモにCGを制作してもらい、
全体的な空間の雰囲気を理解してもらいながらの作業となりました。
社長様にも非常に気に入って頂き、ちょっとホッとしました。
改修部分だけでも460㎡ほどあるため、全体がボケてしまわないよう
また着物と喧嘩しないようポイントを限定した控えめな設えです。
エントランスホールの組子障子デザイン。
2種類のデザインパターン(角麻、竜胆)を交互に配して
背面から照明で柄が浮き出るようにしています。
まだディスプレイする前、工事完了した時点の写真です。
何となくCGのように見えますが、実際の写真です。
こちらは改装前の写真。
下は計画時に用意したコンピューターグラフィックスです。
着物もすべてオリジナル制作しています。
2019年1月10日木曜日
謹賀新年と近況報告
皆様、新年明けましておめでとうございます。
少し遅い新年の挨拶であり、
またすっかりご無沙汰しているブログの挨拶となってしまいました。
忙しいということを理由にしてはいけませんが、
昨年はアトリエにとりまして予測しなかった事が色々とありました。
ただ、もう流れに無理して逆らうのではなく、
むしろ身を任せ自然体で日々を過ごそうと思っております。
仕事も無理はせず、ゆっくり、ゆっくりと。。
納得のいく仕事をするために、
それを許していただけるクライアント様のお仕事を中心に。。
ちょっと身勝手かもしれませんが。
さて、2017年春から少しづつ進めている、南紀の週末住宅。
昨年暮れにメイン棟が上棟しました。
そして海により近いプール棟はコンクリート工事が半分ほど完了しました。
お施主様といつもより良い住まいにするため、
戦いながら打合せをしていますが、
最近はお酒を飲みながらの打合せが中心になってきましたので
前にも増して、進捗状況がペースダウンしております。
南紀プロジェクト、昨年暮れの様子。
明日はこの南紀の現場で工務店さんと打合せ。
美し水平線と青い空が待っています。
2018年6月8日金曜日
2018年5月15日火曜日
プライム リブ ステーキ
久しぶりに料理のご紹介。
写真のプライムリブ、
1人前の皿に盛られたお肉は厚さが3㎝~4㎝程、
重さは450~500gほどあります。
大きな塊のローストビーフを低温でじっくりと焼きながら、
注文があるとお店のボスが切り分けます。
味付けはいたってシンプル。
塩コショウのみです。
お皿に添えられた醤油ベースのソース付けて食べますが、
ナイフを入れると肉汁が溢れます。
大きい肉の塊ですが、シンプルな味付けなので、
あっさりと食べれます。
美味しいです。肉本来の味がします。
フィリピン人のお父さんが、ずっと同じ調理方法を守り、
価格も安く提供してます。このお肉で18ドルくらい。。。
治安があまりよくないところなので、
ディナーよりもランチの方がお奨めです。
食べきれない時は皆ランチボックスに詰め込んで持って帰ります。
私の好みのお店「Ray‘s cafe」
2033 N King St、Oahu
2018年4月17日火曜日
「街のサナーレ」を訪ねて
日々の仕事に追われ、なかなかブログを書く時間がありません。
今年は少し仕事をセーブし、じっくりと考える時間を作りたいと思っているのですが。。
先週末、母親の33回忌と中学時代同窓会があるため、長崎へ帰りました。
長崎へ帰る前に寄り道をして見学したい建物もあったので、
思い切って金曜日から3連休することにしたのです。
どうしても見学したい建物は佐賀県伊万里市にある「街のサナーレ」という施設。
「人生フルーツ」という津端修一さんご夫妻の日常を撮り続けたドキュメンタリー映画も中に
最後に搭乗する建物です。
90歳で亡くなられた津端さんが人生最後の建物として、
無償で計画された木造の建物達で、
以前からその依頼があるかのように、構想を密かにあたためられてようで
わずか二日で草案をまとめられ施設関係者に渡されたそうです。
それから2か月後、津端さんは眠るように逝かれました。
映画の中ではそのスケッチだけが紹介されただけでした。
なので、出来上がった建物を是非見学したかったのです。
穏やかに晴れた日電車を乗り継ぎ、
少し海の湿り気のある風に吹かれながら
「街のサナーレ」へ到着しました。
施設内にあるカフェで少しやすんで、建物をじっくり眺めていました。
目を閉じると津端さんご夫妻の声が聞こえるような気がするし、
津端さんの胎内にいるような不思議な気持ちになります。
トップライトから優しい光が落ちる空間は、
そこにいるだけで涙が溢れそうになります。
普通の空気が流れ、当たり前の時間が過ぎることが、
こんなにも美しく素敵な事なんだと、あらためて思います。
ぼんやりとその雰囲気に包まれていると、
しばらくして施設長の方が声をかけて下さいました。
空間の中に溶け込んでいたので、すぐに声はかけられなかったそうです。
施設長に案内して頂き、敷地内のいくつかの建物を見学させて頂きました。
施設と周辺の街とは隔てるものが何もないため、
近所の方や幼稚園児、小学生らが普通に敷地に入ってきます。
それを見ていて、建物の配置も含め、開かれた空間の在り方が
とても自然で穏やかで、違和感なくと溶け合うのが素晴らしいと思いました。
津端さんが長い間突き詰めておられた理想の人間関係が
そこにあるように感じました。
そのことを理解して施設を作られた病院関係者の方々の
信念も素晴らしいと思います。
心温まる素敵な一日でした。
2018年3月8日木曜日
洗練された住まいを作る
アトリエではいくつかのプロジェクトが同時に進んでいます。
リノベーション、新築住宅、集合住宅、特注家具の制作等々。
それぞれに特徴的なデザインで似たような建物は一つもありません。
クライアントのライフスタイル、地域性、規模、構造などが異なるので
当然コンセプトもそれぞれです。
私自身も同じデザインにはしたくないという思いもあります。
クライアントの皆様もいい意味で強烈な個性をお持ちの方が多いので、
互いの意見をぶつけ合いながらの作業ということになります。
こちらもその時に最高の設計で仕上げたいという思いもあるからですが、
現実には相当の作業が必要で、ほとんど休む暇はありません。
でもまあ楽しいからやっているのですが。
本日はMinottinoのソファやEuromobilのキッチンを使用するお住まいの
ちょっとスマートなスライディングドアのメーカー打合せ。
昨年暮れに竣工した「都心のペントハウス」でも使用した建具を
このプロジェクト用にアレンジするので、クライアントにご参加頂き
詳細な打合せを行いましたが、とても気に入って頂いたようです。
結果、当初使用しない予定だった扉もこのドアに変更することに。。
CGではその扉を開いた状態にしてあるので、
まったくわかりませんが、ウォールナットのルーバー部分に格納されています。
現場の方も着々と工事は進んでおります。
CGと同じアングルの施工中現場。
CGに使ってあるタイルは現在ポルトガルから船で輸送中。
壁の仕上げはmarmorinoというイタリアン漆喰を使います。
2018年2月20日火曜日
見えない力
アトリエの名称
STUDIO CURANZIOのロゴの上には小さく
architecture++CGdesign と記載されています。
これは設計・建築デザインに加え、CGデザインが私どもの
重要な仕事ですと公にしているのですが、
納得のいくCGを作ることはなかなか大変な作業なのです。
イタリア家具ブランドMolteni&Cを中心にした
ペントハウスのインテリアデザインCG(2017年12月竣工)
イメージが固まった時点で、私の頭の中にある完成予想の映像を
脳から直接パソコンに接続し、画像をクライアントにご覧頂けたら
もっとスムーズに打合せが進むだろうし、互いの感覚的な整合性について
確認作業が出来るハズと考えていました。
Molteni&Cの家具・システム収納家具と無垢の板材で壁面を
構成したインテリアデザインCG(2017年12月竣工)
ただ、その頭の中を理解してくれる表現者が中々現れなかったのです。
それも相当なリアリティで表現してくれるクリエーターが。
3年程前、アトリエに1通のスペイン語のメールが届きました。
たまたまアトリエスタッフに多少スペイン語を理解する女性がいたので
内容を確認してもらうと、CGの売り込みでした。
それも日本の大阪に在住するイタリア人。
売り込みだから大したことは無いだろうと思っていたのですが、
彼のポートフォリオを覗いてみると、世界的に有名な建築家と協働した作品が
ずらりと並んでいて大変驚きました。
僕の小さなアトリエでは彼と仕事を一緒にやるのは金銭的にも無理だなと
思っていたのですが、でもとても彼に興味があったので、
一度アトリエに遊びに来ないかと連絡したのが、クリエーター「マッシモ」との
付き合いの始まりです。
それにトスカーナ州の出身で、食べることが大好きという、
私には願ったり叶ったりの人でした。
デザインのセンスも方向性が近いこともあり、互いに言葉で理解をすること以上に
感覚でわかりあえる「目に見えない力」を持った頼もしいパートナーでした。
幸いにも彼が初めてアトリエに来た日、
たまたまクライアントから新しいプロジェクトの依頼があり、
これも何かの縁だと思い、彼にそのプロジェクトのCGを任せてみようと決断しました。
そして出来上がったCGを見た時、誰もが驚きました。
一様に「写真」と思うほどリアルなCGでした。
私以上にクライアントがとても喜んでくれたのです。
イタリア家具ブランド「minotti」のソファと
イタリアキッチン「Euromobil」を使ったインテリアCG
シャワーカランやソファのリアルな表現
バスルームやパウダールームの美しい佇まい。
(現在工事中のプロジェクト)
現在、彼には多くのCGを制作して貰ってます。
私のプロジェクトCGはすべて彼が作っています。スタッフが作るCGもありますが、
クライアントに決断をお願いする時は絶対的な力が必要なのです。
私の頭の中を覗いて頂くツールが。。。
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