2015年4月18日土曜日

竜骨階段



住宅の階段は単なる機能だけにしてしまうか、
存在感を持つ一つのオブジェのように計画するか
配置される場所にも左右されるけれど、
僕は階段には何故かこだわってしまう。

階段は日々使うものだから、
上り下りがスムーズでないと作る意味がない。
また、フワフワとか、ビビるような振動があっても困る。

階段を作る時、キール(竜骨)構造の階段をよくデザインする。
がっちりした図太い骨格の階段ではないが、
段板(踏み板)を受けるブラケットとそれしっかりと固定する
竜骨の組み合わせがとてもスマートに見える。
何となく華奢に見えるけれど、安定していて美しいと思う。

最初にキール構造の階段を作ったのは、
13年程前のメゾネットタイプの集合住宅だった。
木製踏み板のらせん階段なのだが、
通常螺旋階段は中央の支柱から支持し、
それぞれの踏み板を持ち出す。
柱を中心にして上り下りするのですが、
僕の階段は中央の支柱は手すりを固定することに専念させ
踏み板そのものは板の裏側の中央に通した2本の細いパイプで
重さを支え強度を出すように考えた。
写真でわかると思いますが、段板は支柱から離れています。
製作する加工屋さんは大変だつたらしいけど、
とても美しいと思う。




















調子に乗って、同じ建物の1,2階にある会社の階段も
キール構造の階段でデザインした。
「ドラゴンスパイラル」と名付けたステンレスの階段。
ちょうど龍が空に駆け上がって行くイメージで、
会社がどんどん成長していくことを願って。。。




















その願いが叶って、
今では年商数百億を売り上げる企業となられた。
創業者の方はエレベーターもあるのだが、
日々この階段をお使いになられている。

その後、竜骨階段は設計させて頂く住宅プロジェクトで
少しづつカタチを変えながら進化している。
現在計画中の住宅ももちろんキール構造の階段を考えている。

時々、僕もこの階段を上って近況報告に伺います。

その度、僕もこのドラゴンの背中に乗せてもらい
大きな世界へ早く羽ばたきたいと、
心の中でお願いしながら一歩づつ上っていく。


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